デジタルカメラ(CAMEDIA X-200)の改造/外部スイッチによるコントロール
初出:2006/06/15 T.Shirai
更新:2006/09/27
T.Shirai
A.解析結果
(1)電源ON/OFF
(2)ファンクションSW
(3)シャッターボタン&ズームレバー
B.改造計画
(1)構想
A.解析結果
(1)電源ON/OFF(レンズバリア開閉の偽装)
撮影した画像を本体上のモニタで確認するには,レンズバリアを閉じ,液晶パネル横の再生ボタン(QUICK
VIEW)を押す必要がある.ちなみに再生モード時に電源を切るには同じく再生ボタンを押す必要がある(既にレンズバリアは閉じているため).したがってこのレンズバリアのスイッチのみを制御しても電源のON/OFFはできない点に留意する.
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レンズカバーは完全に開いた状態でスイッチがONになり,少しでも閉じればOFFになるメカニカルなスイッチで構成されている.(レンズバリア周辺を参照) |
黒い配線が本来の配線(黄色/黒),その配線を切断し,赤い線で書いたように本体外へ引っ張り出し,外部スイッチに接続することで容易に騙せる.
→
液晶パネル右横のメニュー選択等のためのファンクションスイッチはこのようにプッシュスイッチが基板上に表面実装されている.
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一つ一つのスイッチは4端子の1a接点である.端子にそれぞれ1から4の番号を割り振るとすると,1と2,3と4は導通している. |
さらに6個のスイッチの間には,下図のように赤い線で書かれたような導通関係があることが分かった.
単純に考えると6×2=12本の配線を外部に引き出す必要があるのだが,9本で済みそうである.FSW-QVとFSW-OKは他の4つのスイッチと配線上は独立しているらしい(数回,テスターを使ってチェックした).もしこのスイッチ類も3-4番の端子が他のスイッチと接続されているならば,あと2本減らして7本で済むのだが...
分解の箇所でも述べたが,シャッターSWで3本,ズームも生かすと合計5本の配線を引き出す必要がある.
B.改造計画
PlanA:撮影のみ
もし最低限の撮影だけができれば良いならば,レンズカバーSW(2本),シャッターSW(3本)の合計5本の引き出しだけで済む.しかし撮影した画像を本体のモニタ上に表示するには,最低限,[QUICK
VIEW]ボタンも配線する必要がある.再生するにはレンズカバーを閉じ,[QUICK
VIEW]ボタンを押す.これを押し続ければ次々と撮影した画像が表示されるのであれば+2本の配線で済むのだが,もう一度[QUICK
VIEW]ボタンを押すと単に電源が切れるだけである.次の画像を見るには,[→]ボタンを押す必要がある.こうなると全ての配線を行なうのと大差が無い.
PlanB:全ての機能
レンズカバーSW(2本),シャッターSW(3本),ズームSW(2本),ファンクションボタン(9本),合計すると16本の配線が必要になる.ハンダ付けが難しいのも問題だが,この配線を本体カバーのどこから外に出すのかも考えなくてはならない.候補としてはネックストラップを通す金具の近辺が挙げられる.
外部スイッチの数や操作性の問題も考えなくてはいけない.
レンズカバー開閉(オルタネート):1接点
シャッター半押(モーメンタリー) :1接点
シャター全押(モーメンタリー) :1接点 (半押と全押はSWの工夫が必要)
ズームT/W(3位置自動復帰モーメンタリー):1接点
ファンクションSW(モーメンタリー):6接点
「なにをしたいか」で操作をまとめてしまうのも一つの手である.ただ,機能がオルタネートになっているもの(マクロのON/OFFなど)が多い.またモードによって機能が変わるスイッチもある.
・シャッターの半押は無し.
・電源OFF/撮影/再生
電源OFF → 撮影 : レンズカバーSWをON
電源OFF → 再生 : [QUICK
VIEW]SWをON
撮影 → 電源OFF: レンズカバーSWをOFF
撮影 → 再生 : レンズカバーSWをOFFした後に,[QUICK
VIEW]をON
再生 → 電源OFF: [QUICK
VIEW]SWをON
再生 → 撮影 : レンズカバーSWをON
まとめると,
やはり電源OFFの手順が面倒です.余計に煩雑になる気がしてきたので,各スイッチをコントロールして貰った方が良い.